不妊治療といえば、「タイミング療法」や「体外受精」といった言葉をイメージする人が多いかもしれません。しかし、それらの本格的な治療を始めるには、心理的なハードルが多々あり、強いストレスと感じている人も多いです。そんなストレスを軽減し、治療の後押しとなるカウンセリングについてご紹介します。
【不妊治療開始前のカウンセリング】
初診の前に外来診察とは別にカウンセリングの予約を受け付けている病院もありますし、初診の中で同様のカウンセリングを行う場合もあるようです。
不妊の問題はなかなか相談ができずに困っている方もいますし、不妊治療の受診を迷っている方も多いです。それが故に、不妊治療を始める前に大きなストレスを感じてしまっている場合があります。
その治療を始める前の不安や困難を医師や看護師などに伝え、知識をつけ、解決策を一緒に考えていくことで、ストレスを解消することができるかもしれません。
実際に、不妊治療を始めてからよりも、始めるまでの期間の方が辛かったという方もおられるようです。
【具体的な不安や困難のご紹介】
具体的にどんな不安や困難があるのかをご紹介します。
・不妊治療を受ける前に、何かできることがないのか知りたい
・不妊治療を受けることで、生活がどう変わるのかが不安
・費用がどれくらいかかるのか、自分でも支払えるのかが不安
・仕事との両立が可能なのか知りたい
・どんな治療があるのかを知りたい
・助成金について、また自分が対象なのか知りたい
・不妊の原因が明確になった時の夫婦関係が心配
・夫の協力が得られるかどうかが不安
・痛みや後遺症に対する不安
・体外受精などの人工的な治療に対する不安
・不妊治療を受けていることを周囲に知られた時の対応方法
・とにかく、今の不安な気持ちを聞いてもらいたい
・夫婦ではなかなか話せないことを相談したい など
相談内容は様々です。
プライバシーはしっかりと守られて安心ですし、不妊治療のプロに話を聞いてもらえるので、本格的な受診や治療開始の後押しになることも多いようです。
基本的にはその後の治療を強制されるようなことはありません。
【最後に】
何事も、具体的な方向性が見えず、何をしていいかわからない状態というのはストレスを感じてしまうものです。友人知人の体験談を聞いたことがあれば受診への一歩を踏み出しやすいものですが、不妊の問題は表に出ないことも多く、自分だけで悩んでしまいがちです。すでに治療を始めていて悩みを抱えている人に対するカウンセリングを行っている病院もあるようです。
自分だけで受け止めきれない、辛い、そんな時は、カウンセリングを利用することで新しい道が開けるかもしれませんよ。