妊娠中は味覚が変わってしまったり、たくさんの栄養が必要となるため、甘いものが欲しくなったりすることがあります。私はもともと甘いものが大好きですが、それとはまた別に甘いものを欲するようになるわけです。
妊娠初期の味覚の変化は、黄体ホルモンが原因です。妊娠という状態をしっかりと維持するためには、どうしても黄体ホルモンが必要です。黄体ホルモンは、妊娠をして初期の頃に急激に増え始めるといわれており、後期に近づくにつれ、徐々に濃度に落ち着きが見られます。例えば、今までは生魚が大好きでお刺身を良く食べていたのに、急に生魚が食べられなくなった、ということや、焼き肉が大好きだったのに食べられなくなった、といった症状も、黄体ホルモンが影響しているようです。
それではなぜ、黄体ホルモンが増えると甘いものを欲するのか。
それは、薄い味わいを感じにくくなるからとされています。味覚が鈍感になってしまうのですね。強い味が欲しいと思うことで、甘ければ甘いほど美味しいと感じてしまい、どんどん甘いものを好むようになってしまうのです。
黄体ホルモンは後期になれば徐々に減少していくとご紹介しました。それではなぜ、後期になってもまだ甘いものがやめられないのでしょうか?その理由のひとつにブドウ糖があります。赤ちゃんがお腹の中にいることで、赤ちゃんに栄養分としてブドウ糖が送られていきます。考えてみれば当たり前なのですが、糖分が赤ちゃんに送られていけば、お母さんに必要なブドウ糖が足りなくなってしまい、結果的に甘いものを食べたくなってしまうのです。ちなみに、28〜31週あたりになると、より一層ぶどう糖が赤ちゃんに送られますので、その時に甘いものを欲するようになる方も増えるようです。私自身も、確かに後半の体重増加が気になるタイミングで、どうしても甘いものが欲しくてたまらなかった記憶があります。
私自身はもともとかなり甘いものが好きなので、そこまで違いを感じることはありませんでした。ですがあまり甘いものを食べなかった友人が、妊娠して突然甘党になっていた、ということも実際にありました。きっとこのようなことが原因だったのでしょうね。
もちろん、ずっと糖分を欲さないまま出産を迎える人もいるとは思いますが、甘いものがほしいという気持ちが一度起こってしまうと、我慢するのも一苦労ですよね。我慢できないからといって、好きなだけチョコレートやケーキ等を食べてはいけません。そもそも糖分の摂りすぎは何故いけないのでしょうか?
次回は糖分の摂りすぎによる悪影響について、お伝えしたいと思います。