不妊治療というと、人工授精や体外受精といった西洋医学のイメージが強いのではないでしょうか。でも実は近年、東洋医学による不妊治療にも注目が集まっています。具体的には鍼灸・マッサージなどを指しますが、一体どんな治療なのでしょうか。
【鍼灸・マッサージによる不妊治療は、体質改善がメイン】
東洋医学による不妊治療の成果については、様々な研究結果があるものの、今のところ科学的・現代医学的な根拠はないようです。
しかし、西洋医学と組み合わせたり、長期間の治療を続けたりすることにより、成果がでたという声を聞くことも増えてきていると言います。
また、東洋医学というとやはりアジアで行われているイメージですが、実は世界各国で行われています。
鍼灸・マッサージによる不妊治療は体質改善に重きが置かれています。診察によって体の不調の原因を突き止め、その部分を鍼灸・マッサージで整えていくのです。
鍼灸・マッサージによって体質改善が行われると、基礎体温が整ったり、血流が良くなったり(冷え性の改善)、生理不順が改善したりといった効果が現れ、結果的に妊娠しやすい体に近づくことができるわけです。
東洋医学は、効果を実感するのに長い時間がかかると言われています。週1回程度を半年〜1年続けることをイメージしておくと良いでしょう。クリニックや鍼灸院にもよりますが、1回の施術で5000〜1万円程度かかり、基本的に保険はききません。
【鍼灸・マッサージによる不妊治療によるメリット】
まず鍼灸・マッサージは薬を使わず、身体の負担が少ないことが大きなメリットと言えます。さらには心理的な負担も少ないと言われています。
また体質改善による効果は、妊娠後の体調や、出産、産後の生活にも良い影響を与えると言えます。母乳の出やすさや、産後の回復にも良い影響を与えてくれるでしょう。
【漢方による不妊治療】
鍼灸・マッサージと並んで不妊治療に有効であると考えられている東洋医学に漢方があります。
漢方は自然のものを使った薬であり、身体への負担が少ないものです。またその人の症状に合わせて調合・処方することができることも魅力でしょう。
体に優しいことはメリットであるものの、その多くは効果が出るまでに半年〜1年程度かかると言われています。長時間かけてじっくりと治療に取り組む必要がありますね。
漢方の本場中国はもちろん、日本でも漢方外来があるクリニックが増えてきているようです。
体質改善のためにかかる漢方代としては月3〜5万円程度が相場と言えそうです。