不妊治療を始めてからの悩みは色々とつきませんが、その一つとして「やめどき」の問題があります。妊娠、出産を経て不妊治療終了となるのがベストですが、そうはならないこともあるでしょう。そこで今回も不妊治療をやめた人の理由のPart.2をご紹介します。
【より確実な夢を選んで、不妊治療を終了】
私には夢がありました。1つはいわゆる「バリキャリ」という、仕事で男性と変わらないキャリアを積み、収入を得られる女性になること。もう1つは、母親になることでした。
1つ目の夢については、順調でした。希望の職種に就き、若くしてチームリーダーも任されていました。そして28歳で結婚。もう少し仕事での経験を積みたかったので子供は作らず、30歳を迎えました。さてそろそろ子供を思ったら、子供ができない…。不妊治療のスタートでした。
そこから5年。できるだけ仕事に影響が出ないように、睡眠時間を削り、お金をかけて取り組みました。ただ、どうしても日中に病院に行かなければならないことも増え、だんだんと体力も限界に。
その時私が感じたのは、このままだと夢が2つともダメになる!という恐怖でした。仕事は後でも大丈夫という人もいましたが、私にはどうしても今が私のキャリアにとっても正念場だという思いが消えませんでした。
そこで夫に相談したところ、夫も子供を望んでいましたが、ありがたいことに私の決断を応援してくれると。
私は今、女性初の部長になってバリバリ働いています。今でも小さな子供達を見ると少し胸が痛みますが…もう一つの夢に向かって突き進みたいと思います。
【体力の限界。そして年齢的にも限界と感じた】
結婚したのが40歳で、すぐに不妊治療をスタート。そこから4年頑張りましたが、体力と年齢に限界を感じて不妊治療を終了しました。
40歳からのスタートということで、無理でも仕方ないという思いでスタートしたものの、病院で同じ年くらいの妊婦さんを見たり、芸能人の妊娠・出産報道を見たりすると、つい「私ももしかしたら…!」と思ってなかなかやめる決断はできませんでした。ただ、正直体力的にかなりきつかったです。
途中仕事を辞めることも考えましたが、どこかで子供は難しいという現実も見えていて、子供を諦めた後の再就職は厳しいと思うそれもできず…。
そしてある日夫に、「ありがとう。僕はもう、十分頑張ってくれたと思ってる」と言われて、体力的にも精神的にも限界が来ていた私は号泣。実は夫は5つ年下で、どこかで「夫は私なんかと結婚しなかったらすぐに父親になれたのに…」という思いがあったのです。夫はその思いに気がついて、不妊治療をやめる後押しをしてくれたのです。その後すぐ、年齢的な限界も感じて不妊治療をやめました。
里親になることも考えましたが、今は犬を飼って二人で可愛がっています。