母乳育児中のお母さんであれば、「断乳」や「卒乳」と言う言葉を聞いたことがあるでしょう。可愛い赤ちゃんとのスキンシップでもある授乳も、いつかは終わらなければなりません。「断乳」も「卒乳」もおっぱいをやめるということですが、ちょっと意味合いが違います。今回はその違いやタイミングをご紹介したいと思います。
【卒乳とは?】
卒乳とは、子供が自分でおっぱいを飲むのをやめることです。
離乳食が進み、少しずつ授乳の量が減っていき、次第に全く飲まなくなっていくのです。親が子供の気持ちを誘導していって、授乳を止めることも卒乳に含まれます。
赤ちゃんにとっては精神的にも肉体的にも負担が少なくなります。またお母さんにとっても自然に授乳量が減っていくため、乳腺炎になりにくく、泣きわめく子供に対峙する必要も無くなるのです。
ただし、子供の気持ち次第であるため、卒乳がいつ訪れるかわかりません。お母さんにとっては、いつまでたっても夜ゆっくり眠れなかったり、時間が拘束されたりして、身体への負担が続くことにもなります。
【断乳とは?】
赤ちゃんの意思ではなく、親の意思で授乳を終えることです。
病気の治療でお薬を飲まなければならなかったり、二人目の妊娠を希望していたり、職場復帰が迫っていたりなど、様々な事情で卒乳を待っていられない場合も、当然ありますよね。
赤ちゃんにとっては、まだまだ自分がおっぱいを飲みたい気持ちがある中でストップされてしまうので、初めは辛い思いをすることにはなるでしょうが、成長過程として見守りましょう。
意外と数日でケロッと断乳できてしまう子が多いものです。
【卒乳や断乳ができるタイミングとは?】
卒乳や断乳をするには、一般的に
- 離乳食で1日3食、十分な栄養が取れている。
- おっぱい以外、水やお茶から水分が十分にとれている。
必要があります。
また卒乳するには、お母さんの言葉を十分に理解できるようになっていないと、難しいと言われています。
【いつまでも卒乳しない…大丈夫?】
以前は1歳〜1歳半の間に断乳することが指導されていましたが、2002年からは母子手帳から「断乳」と言う記載がなくなっています。
WHO(世界保健機関)は2歳までの授乳を勧めており、現在では、子供が自分からおっぱいをいらないと言うまで授乳を続けることは悪いことではないとされています。
長く授乳を続けていると虫歯になりやすいというデータもありますし、いつまでもお母さんなしで終日過ごすことができないとお母さんも大変です。
子供の様子を見ながら、卒乳を目指して成長をサポートしてあげたいですね。