風邪をひいても、肩が凝っても、目が疲れても頭痛で苦しむことは全くなかった私。妊婦になると頭痛になるらしいということも全く知りませんでした。さすがにこれまで全く頭痛の経験がないわけではないですが、長く続き、なんとかしたい!と強く感じた頭痛は初めてでした。なぜ妊婦は頭痛を起こしやすいのでしょうか。
① ホルモンバランスの乱れ
妊娠中はホルモンバランスの急激な変化があります。赤ちゃんを成長させるための黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、ホルモンバランスが急激に変化するのです。そのことによって脳の血管が拡張され、それに伴い偏頭痛が生じているといわれています。
② 妊娠高血圧症候群
妊娠中期ころから出る高血圧や浮腫み、それに伴う尿蛋白や血管障害、臓器障害などの症状の事を妊娠高血圧症候群といいます。高血圧の状態が続き、血管が拡張するとまわりの神経を圧迫し、頭痛が起こることがあるようです。
また、急に浮腫みがひどくなってきたり、頭痛が続いたりする場合はすぐに病院を受診したほうが良いようです。
③ 体型の変化
お腹が大きくなってくることで体型に変わり、そのバランスを取るために全身の筋肉が緊張した状態になります。そうすると肩や首周りの筋肉が硬くなり、全身の血流が悪くなってしまい、頭痛を起こすことがあります。特徴は締め付けられるような痛みで、家事や仕事が終わる夕方頃になると疲れが溜まる時間に起こることが多いようです。
④ 鉄欠乏性貧血
妊娠中は血液量が増加しますが、赤血球やヘモグロビンなどの血球成分は増加しないので血が薄くなり貧血を起こしやすくなってしまいます。血液内の酸素が欠乏すると頭痛やめまい、耳鳴り、動悸などの症状に繋がります。妊娠後期に入ると貧血が強くなる傾向があるのはこのためです。もともと貧血気味の方は妊娠中期頃から貧血症状が出てしまうようなので、頭痛の悩みとも長いお付き合いになる可能性があります。
お腹の中で新しい命を育てることは、やはり大仕事ですね!
次回は妊婦でもできる頭痛の解消法をご紹介します。