厚生労働省が2011年に行った調査の際にも、立ち会い出産をした人は6割近く、夫が立ち会った出産も半数を超えていました。現在は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、立ち会い出産ができないケースが増えていると思いますが、立ち会い出産を希望する方が多数派であると言えるでしょう。
では、そんな立ち会い出産をしなかった人のうち、やりたくでもできないのではなく、自分から望んでしなかった人は、どんな理由でしなかったのでしょうか?
【必死な姿を夫に見せたくない】
出産は、命をかけた大仕事です。無痛分娩を選択しなかった場合、強烈な痛みと長時間戦うことになります。後半戦は、はっきり言って周りのことなんて気にする余裕はないですし、大きな声で叫んだり、暴れたり、暴言を吐いたり、錯乱状態で人を殴ってしまったり…なんて話もあるくらいです。
出産の時に便が出てしまうことがある…という話を聞いて、見られはしなくても臭いで気づかれるかもしれないと不安に思う妊婦さんも。
(実際には、助産師さんや看護師さんが手際よく処理をしてくれるので、気づかれる心配はないそうですよ。)
そんな必死な姿や恥ずかしい姿を夫に見られるのは嫌だ、という思いから、立ち会い出産をしなかった妊婦さんも多いようです。
【役に立たない夫を見て幻滅したくない】
先輩ママの話で、「夫のマッサージが全く効果なくイライラした」「こっちが大変な時にスマホばかりいじっていて腹が立った」「おろおろするばかりで何の役にも立たなかった」「寝ている夫を見てがっかりした」といった話を聞き、自分の夫に幻滅したくないという思いから、立ち会い出産を望まなかった妊婦さんもいるようです。
特に初めての時は、何をしていいかわからない、痛がる妻を見て不安になる、という夫側の気持ちもわかりますが、どうせ役に立たないのなら初めから立ち会ってもらわないというのも、確かに一つの選択肢ですね。
【夫が血を見るのが苦手】
こちらは妻ではなく夫の事情ですが、どうしても血が苦手で立ち会い出産をしなかったというパターンはやはりあります。実際に立ち会い出産の際に気分が悪くなって倒れてしまう夫もいるそうなので、無理はできませんね。
【最後に】
筆者は立ち会い出産と、立ち会いなし出産と両方を経験しました。立ち会い出産では、確かにできるだけ取り乱さないように気を使ってしまったり、夫のマッサージがイマイチだったりしましたが、生まれた瞬間を共有できたという喜びや感動は大きかったです。
一方立ち会いなしの時は、より本能的に出産に集中できるので、出産自体は楽だったかもしれません。
立ち会いをしてもしなくても、大事なのはそれからの時間です。
生まれてきた赤ちゃんを、思いっきり愛してあげてくださいね。