帝王切開の手術とは、一体どのような流れで行われるのでしょうか?わからないことは、人間不安になります。そこで帝王切開の手術前、手術中、手術後の流れについてご紹介したいと思います。今回は手術前から手術直前までについてです。
<帝王切開手術前>
*予定帝王切開の場合*
手術予定日の2週間程度前〜前日までの間に、手術前検査を行います。
検査内容は血液検査、胸部X線写真(必要な場合)、心電図、血圧測定などです。
手術時の出血に備え、輸血用の自分の血液を採血する場合もあるようです。
入院は前日からが多いですが、手術日の朝に入院するところもあるようです。
入院すると、赤ちゃんの状態とお母さんの状態を確認します。
麻酔によって誤嚥してしまうことの予防と、手術後の腸管麻痺を予防するため、手術前に食事は6時間以上、水は2時間以上絶つことが望ましいとされています。医療機関によっては、手術前日の夜から絶食になるところもあります。
また、手術前日から浣腸をしたり、下剤を服用したりと言った場合もあります。
手術開始までに、同意書を提出します。
*緊急帝王切開の場合*
緊急の場合には、医師から手術に関する説明を受けた後同意書にサインをしたら即手術がスタートとなることも多いです。
夫やその他の家族が付き添っていない、連絡が取れない場合は、本人がサインをすることもあるようです。
また、緊急帝王切開に備え、経膣分娩の前に緊急帝王切開の同意書を取っている医療機関もあります。
<帝王切開手術直前>
手術直前の処置について、よくある内容をご紹介します。
・浣腸
・一部剃毛
・点滴(感染予防のためなど)
・導尿カテーテルの挿入(手術後安静にするため)
・心電図と血圧計セット
・弾性ストッキングの装着(血栓予防のため。手術後に履く場合もあり)
・麻酔
*麻酔について*
帝王切開で用いられる麻酔には、「下半身麻酔」と「全身麻酔」の2種類があり、多くの場合下半身麻酔で行います。そのため、赤ちゃんの産声を聞くことも可能です。
中でも下半身麻酔には「硬膜外麻酔」と「腰椎麻酔」があります。
「硬膜外麻酔」は脊椎の硬膜外腔にカテーテルを挿入して麻酔薬を注入する麻酔です。長時間の手術が可能です。
「腰椎麻酔」は脊椎のくも膜下腔に麻酔薬を注入する麻酔です。硬膜外麻酔よりも麻酔の持続時間が短いです。
緊急の場合以外は腰椎麻酔が使用されることが多いようです。
【最後に】
今回は手術前から手術直前の処置についてご紹介しました。
初めての場合は戸惑うことも多いと思いますので、事前に先生や看護師さんに出産する医療施設の手術の流れについて聞いておくと安心ですね。