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古稀にして益々惑う

2015年3月9日

EVERYONE 事務局のピカード艦長ことおくだです。

 

古稀を迎えて二ヶ月強が経ち、般若心経を唱えたり、仏教とは何ぞやを知ろうと新書本ではありますが、

4冊目にかかったりしています。が、益々「覚り」からは遠ざかり、惑いに惑い、迷いに迷っています。

 

齢を重ねれば重ねるほど、ますます真理がわからなくなるのは、あたかも、科学の発見の歴史をたどるようです。

ニュートン科学の時代で終わっていれば、世界が理解しやすかったのかも知れません。

 

 

例えば、物理学の世界で、物質を切り刻んで行けば、やがて、分子にたどり着き原子にいたる。

ところが原子が到達点ではなく、電子と原子核の存在が明らかになる。

その原子核は素粒子からなるとされ、今では粒子性(物質の性質)と波動性(状態の性質)を

併せ持つ量子として研究されているのです。(量子力学)

原子より小さい量子は原子より大きい世界に存在する「物質」とは振る舞いが違うのです。

 

 

考えても見て下さい。私が生まれた頃は、結核は死の病でした。

やがてそれも克服されましたが(結核は再び復活のきざしがみられますが?)、

癌やエボラ出血熱など、人間の力では治せない病がつぎからつぎから登場し、

近代医学と過酷なレースを展開しています。

 

IPS細胞の発見は未来に輝く光明ですし、スタップ細胞なんかもやがて発見されるでしょうが、

それ以上の難敵がウィルス帝国からの使者としてやってくるでしょう。

 

 

「便利が不便」であったり、「進化が退化」であったりする事例も多々ありますように、

「絶対的なもの」は神のレベルの話で、人間の世の中はどこまでも、相対的関係にあり、

俗にいう「お釈迦様の手のひら」の中の事象に過ぎません。

 

 

思うに、年輪を重ねることは、経験を重ねることには違いありませんが、

世界が益々わからなくなるというのが実態であります。

 

 

正に、「色不異空 空不異色 色即是空 空即是色」なんです。

 

 

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